あいうえおヨウ素表(ヨード表)
第13弾!あいうえおヨウ素表を作成しました!!
ヨウ素(ヨード)は、昆布、わかめ、ひじきに豊富に含まれています。
一方で、緑茶、キャベツ、ケールなどにはヨウ素の吸収を阻害する物質が含まれているものもあります。
ヨウ素(ヨード)は甲状腺ホルモンの主原料です。
甲状腺のなかにヨウ素が取り込まれ、甲状腺ホルモンを合成します。
甲状腺ホルモンは、新陳代謝を促し、子どもの場合では成長ホルモンとともに成長を促進する働きをするため、ヨウ素が足りないとこれらの機能が低下します。
ヨウ素の摂取量については、日本人の食事摂取基準で、上限量 3,000μg/日とされています。
ウォルフ-チャイコフ効果(Wolff-Chaikoff effect):ヨードを過剰に摂取すると甲状腺内のヨードの有機化が抑制され、甲状腺ホルモン合成が低下します。エスケープと呼ばれる適応現象によって正常に戻ります。橋本病(慢性甲状腺炎)では、甲状腺機能低下症につながるリスクがあるため注意が必要です。
甲状腺機能障害の症状
論文紹介
甲状腺機能低下症の治療フローチャートです。
甲状腺機能低下症では、甲状腺刺激ホルモンTSHの値、甲状腺自己抗体(抗TPO抗体、抗サイログロブリン抗体)や症状、年齢および虚血性心疾患(IHD)のリスクの有無を参考に治療方針を決定します。

甲状腺機能低下症と循環器疾患の関係においては、症状(動悸、浮腫)、検査結果(コレステロール、中性脂肪、血圧)や疾患(不整脈、狭心症、心不全)のリスクに応じた治療方針の決定が大切になります。
(参考文献)Hypothyroidism. Lancet. Volume 404, Issue 10460p1347-1364. October 05, 2024
大濠内科 歯科医師 井上 麻乃