第5弾!あいうえお鉄分表
第5弾!あいうえお鉄分表を作成しました
鉄分は体に不可欠なミネラルのひとつで、成人の体には3~5gの鉄分が存在しています。
そのうちの70%は、ヘモグロビンとして赤血球中に存在します。
それ以外の30%は、「貯蔵鉄」として、肝臓や骨髄、筋肉などに貯蔵されています。
ヘモグロビンは、鉄分(ヘム)とたんぱく質(グロビン)が結合してできており、酸素と結合して全身に運ばれます。
鉄分が不足するとヘモグロビンを作ることができないため、ヘモグロビン濃度が低下して鉄欠乏性貧血になる可能性があり、酸素不足で頭痛がしたり、疲れやすくなったりします。鉄分は、体の代謝によって、成人男性で約1.0mg、女性で約0.8mgが毎日損失しています。
月経がある女性は1日あたり、さらに約0.5mgが失われています。
鉄分が不足すると、ヘモグロビンが不足し、ヘモグロビンの濃度が下がり貧血状態になりますが、しばらくは貯蔵鉄が使われます。貯蔵鉄が枯渇し、使い果たすと、鉄欠乏性貧血になります。
◆ヘム鉄:吸収率25%程度
レバーや赤肉、赤身の魚など、動物性の食べ物に多く含まれる鉄分
◆非ヘム鉄:吸収率は3~5%程度
野菜や豆乳、穀物、海藻、卵、乳製品などに多く含まれている。
ビタミンCと一緒に摂ると体内に吸収されやすくなります。
ヘム鉄と違って、一緒にとる食べ物の影響を受けやすいため、効率良く鉄分を吸収できる食べ物と組み合わせる必要があります。
動物性タンパク質(肉類・魚介類・牛乳や乳製品)と一緒に摂ると、鉄の吸収率が高まります。
【鉄分の吸収を妨げる栄養素】
食物繊維
摂取しすぎると腸内に残っている鉄分を絡め取って排出してしまう
フィチン酸
玄米や麦芽に含まれる栄養素で、鉄と結びついて体外へ出す作用がある
リン酸塩
鉄吸収阻害物質として作用する栄養素
タンニン
緑茶や紅茶に含まれており、非ヘム鉄の吸収を妨げる1日の推奨量は
◆成人男性 7.5mg
◆成人女性 月経あり:10.5mg、月経なし:6.5mgとなっています
鉄も取れて、CaやKも取れる食材もあるので、一石二鳥な食材をあいうえお表で探してみてください
大濠内科 歯科医師 井上 麻乃