勉強会(糖尿病×循環器)【世界糖尿病デー】

11月14日の世界糖尿病デーに浜の町病院糖尿病内科の渡邉洋子先生にお越し頂き、糖尿病×循環器の勉強会を行いました。

大濠内科のスタッフより質問して、食事、運動、検査、服薬など糖尿病専門医より教えていただく形で大いに議論できました。

勉強会(糖尿病×循環器)

◎ 栄養指導
<質問1> スキャン式持続血糖測定器(リブレ)を用いた評価について
最初は食後高血糖、1時間値が上昇する。
進行すると、食後2時間値が上がってきて、糖尿病の診断基準(OGTT2時間値200mg/dl)を満たすようになる。
さらに進行すると、インスリン基礎分泌が足りなくなり、空腹時血糖が常時高い状態になる。

・食事を抜いて空腹時に一気に食べると200mg/dlを超える。
2食にすると吸収率が上がるので、3食バランスよく食べることが大切。

<質問2> 薬物治療より生活習慣指導を優先する症例
C-ペプチドを測定して、インスリンが出ているか確認する。
高インスリン血症はがんのリスクなので、インスリン抵抗性を改善してあげる必要がある。

<質問3> 栄養指導に期待すること
→食べるのが好きな人は多いので、制限しすぎない。低糖の飴など代わりになるものを勧めてほしい。

◎ 運動
<質問4> 有酸素運動とレジスタンス運動をどう指導しているか?
高齢者の臀部の筋力低下などが問題。屈伸やスクワットなど勧めている。
大濠内科の運動指導では、鍛えたい部位を聞き取りして、部位ごとの運動を教えている。

◎ 検査
<質問5> 腹部エコーについての考え
積極的に施行している。まず一番に大切なのは、膵臓の評価。
体重が減っているのに、Hba1cが良くならないのは、膵がんを念頭に置く必要がある。
次いで、脂肪肝の評価。体重7%減量してもらって、1年後にフォロー。
糖尿病性腎症は、CKDステージ3以降は委縮して戻らない。検尿が大切。

◎ 歯科
<質問6> 口腔ケアの話をしているか?
糖尿病手帳を用いてすべての糖尿病患者に歯科受診と眼科受診を勧めている。
口腔ケアの効果はかなりある。きちんと受診しているか外来で確認している。

◎ 教育入院
<質問7> 教育入院の内容について
心臓評価(心エコー、運動負荷心電図)や血管評価(頸動脈エコー、ABI)は大切。 
栄養指導や薬剤指導は外来でも必要。適切なタイミングで教育入院も勧めて、連携して治療しましょう。


検査、運動、食事、歯科といろいろな分野からたくさん質問がでて、有意義な勉強会でした。

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