心不全療養指導士 勉強ノート_慢性腎臓病
第3回目は,CKDについてです。
慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)とは、尿異常、画像診断、血液異常、病理所見などで腎障害の存在があきらかであること、GFRが60未満であることのいずれかまたは両方が3ヶ月以上続くものです。G1からG5の分類がされています。
糖尿病性腎臓病(diabetic kidney disease:DKD)は、アルブミン尿が増加し、タンパク尿が出現した後に腎機能が低下する糖尿病性腎症とアルブミン尿の増加がないにも関わらず糖尿病が腎機能の低下に関与する非典型的な糖尿病関連腎疾患を含めた概念です。eGFRが30未満になると、尿アルブミン値or尿タンパク値に関わらず第4期とします。
タンパク質摂取量の上限をエネルギー摂取量の20%未満とすることが望ましいとされますが、栄養障害/サルコペニア・フレイルのリスクを有する症例では、重度の腎機能障害がなければ、十分なタンパク質を摂るようにしましょう。
随時尿にて、尿アルブミン/Cre比(urinaryalbumin creatinine ratio;UACR)の測定を定期的に行うことがよいとされています。短期間にタンパク尿の増加を見る場合には、他の腎疾患と鑑別が必要で、特に血尿を伴う場合、糸球体腎炎などの合併を考慮します。
大濠内科 歯科医師 井上 麻乃