高血圧治療_降圧薬の選び方
先日、欧州循環器学会(ESC)のEuropean Heart Journalに掲載されていた基礎疾患に応じた降圧薬の選択についての論文を紹介します。高血圧の治療では、心不全、虚血性心疾患、心房細動、弁膜症、脳卒中予防、慢性腎臓病、2型糖尿病、肥満などの心血管疾患に応じて降圧薬の選択を考えています。
併存疾患のピクトグラムが分かりやすく適切な降圧薬の選択の一助となりそうです。糖尿病合併高血圧では、体重を減少させる薬剤が有効です。2型糖尿病の降圧療法として、SGLT2阻害薬とGLP1受容体作動薬が挙げられていることも特筆すべきことだと考えます。
高血圧治療戦略において、併存疾患と臓器保護が重要ですが、その他には体液貯留型、血管リモデリング型、内分泌や電解質を見ながら病態を把握して、主要降圧薬のカルシウム拮抗薬、利尿剤、レニン・アルドステロン系薬剤の3つの第一選択薬の中から薬剤を選択していくこととなります。
(参考)Hypertension management in patients with cardiovascular comorbidities. European Heart Journal, Volume 44, Issue 23, 14 June 2023, Pages 2066–2077
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