心不全療養指導士勉強ノート_第37回

第37回目は、睡眠時無呼吸症候群と高血圧、大血管疾患、糖尿病、歯周病についての関係についてです★

アレルギーなどにより、鼻が詰まってしまうと口呼吸になり、乾燥し歯周病を起こしてしまいます。
歯周病があると炎症を起こしている状態のため、インスリン抵抗性になり糖尿病に繋がります。
また、歯周病になると残存歯も減少し、硬いものなど食べることができなくなり、栄養がかたより、 筋力が低下します。
筋力低下が舌根沈下を起こし、上気道を狭窄させます。
また解剖学的に上気道が狭い方も閉塞性無呼吸に繋がります。

インスリン抵抗性があると、高インスリン血症の状態になり、Naを再吸収するため気道浮腫塩分感受性があがります。
さらに、交感神経を活性化するため、RAAS系が活性化され、血圧があがります。

味覚障害により、Na過剰摂取するとさらに血圧はあがり、閉塞性無呼吸によって、ノルアドレナリンが上昇し、さらに血圧があがってしまいます。また、無呼吸で胸腔が陰圧化されることによって、心房がひっぱられ、利尿ペプチドである、ANP分泌されます。そのため、夜間にトイレに行くようになります。

高血圧症と閉塞性無呼吸により、大動脈解離などの大血管疾患に繋がっていくのです。

  • 大動脈疾患治療後の二次予防における医科歯科連携 The 65th Annual Meeting of Japanese College of Angiology 2024

大血管疾患、高血圧、糖尿病、歯周病の予防をすることが大切です★

大濠内科  歯科医師  井上 麻乃