大濠歯科パンフレット
大濠歯科のパンフレットを作成しました。
大濠内科・歯科の特徴は、循環器疾患予防のための口腔ケアと睡眠時無呼吸に対するマウスピース作成です。
論文紹介
睡眠時無呼吸に対するマウスピース作成
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧や糖尿病を引き起こし、不整脈や心不全など多くの循環器疾患の原因となります。今回は、CPAP(持続陽圧呼吸療法)とマウスピースによる血圧低下効果を比べたJAMA誌の論文を紹介します。51つの研究(4888症例)のメタ解析の結果、CPAP使用4時間以上で有意に降圧効果を示し、使用時間が増えるほど血圧は低下する。また、マウスピースとCPAPで血圧降下度に差はないことが報告されています(1)。
睡眠時無呼吸症候群と循環器疾患の関係は重要です。基幹病院の循環器内科や市内のクリニックより睡眠時無呼吸に対するマウスピース作成を依頼されることも増えて参りました。これまでに75件のマウスピース作成を行いました。CPAPの適応とならない軽症から中等症の睡眠時無呼吸の症例が良い適応です。
循環器疾患予防のための口腔ケア
2型糖尿病において歯周病治療による心血管疾患のリスク低下効果についてのアメリカ糖尿病協会(ADA)の論文を紹介します。糖尿病の合併症には大血管障害(心筋梗塞・脳卒中・下肢閉塞性動脈硬化症)と細小血管障害(腎症・神経症・網膜症)があります。定期的な歯周病治療により歯の喪失及び大小血管障害のリスクが低下することが報告されています(2)。
歯周病と循環器疾患(高血圧、糖尿病、高脂血症、動脈硬化)の関係も重要です。
九州大学病院歯周病科の歯科医師の診療も行っておりますのでお気軽にお尋ねください。
(参照文献)
(1)CPAP vs Mandibular Advancement Devices and Blood Pressure in Patients With Obstructive Sleep Apnea: A Systematic Review and Meta-analysis. JAMA. 2015;314(21):2280-2293.
(2)Impact of Treating Oral Disease on Preventing Vascular Diseases: A Model-Based Cost-effectiveness Analysis of Periodontal Treatment Among Patients With Type 2 Diabetes. Diabetes Care. 2020 Mar;43(3):563-571.
大濠内科 歯科医師 井上麻乃