糖尿病治療戦略の組み立て方

『循環器内科医の視点で考える糖尿病治療戦略の組み立て方』というテーマで講演を行いました。

糖尿病の治療戦略には、3つの考え方があります。

1 心血管アウトカム試験  :循環器疾患リスク

2 身体所見、検査所見  :体重減量・血糖低下

3 病態  :インスリン分泌能と抵抗性

症例ごとに目標を立てて治療計画を立てることが大切になります。

九大循環器内科の松島先生の講演では、ミトコンドリア機能に着目した心不全と糖尿病の病態の共通点からイメグリミンについての基礎実験を基にしたお話をお聞きしました。SGLT2阻害薬やGLP1受容体作動薬、メトホルミンに続いて、イメグリミンにも(心不全×糖尿病)の診療への新たな可能性をお示しされ、大変勉強になりました。

論文紹介

今回は、インスリン抵抗性の評価方法と予後予測についての論文を紹介します。インスリン抵抗性は、肝・筋肉・脂肪組織から評価されることが多く、最も使用される指標がHOMA-IRです。HOMA-IRは、肝由来のインスリン抵抗性を評価しています。この論文では、Triglyceride-glucose (TyG) indexが心血管死および新規糖尿病発症の指標になることを報告しています。

TyG indexは、血糖と中性脂肪だけで計算でき、組織特異性もなく、安価であることが利点です。中性脂肪(トリグリセライド)の数値が上昇している場合には、インスリン抵抗性が示唆されます。糖尿病や心血管のリスクに注意して、食事療法や運動療法に取り組むことが大切です。

(参照文献)Association of the triglyceride glucose index as a measure of insulin resistance with mortality and cardiovascular disease in populations from five continents (PURE study): a prospective cohort study. Lancet Healthy Longev. 2023 Jan;4(1):e23-e33.

大濠内科

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